取材日:2025年6月13日
(インタビュアー:松岡/回答者:株式会社ユニバーサルコーポレーション 代表取締役 野原 聡直氏)
不動産担保ローン専門の金融会社、「株式会社ユニバーサルコーポレーション」
低金利かつ柔軟な融資サービスを全国に提供しており、不動産評価の確かさと審査スピードには業界内でも定評があります。
同社の代表取締役である野原聡直氏は、金融業界に37年間身を置き、豊富な経験を持つベテランです。
今回は野原社長に、企業のきっかけや自社商品の特徴、市場動向やリスク管理に対する考えから、趣味のお話まで、幅広くお話を伺いました。


企業のきっかけについて
「お客様にとって最良のパートナーになる」

野原:
私はノンバンク系の金融会社で長年、法人向け融資や個人ローンなど金融業務の基礎を学びました。
その中で不動産担保ローンという分野に出会ったんです。
ちょうどバブル経済の崩壊直後で銀行の融資姿勢が厳格化していた頃でしたので、「不動産という資産を持っているのに銀行から融資を受けられず困っている」というお客様が少なくありませんでした。
私自身、金融業界でさまざまな案件に携わる中で、「不動産を活用すれば資金繰りの選択肢が広がるはずなのに、銀行だけでは対応しきれないニーズがある」と感じたことが、この分野に注目した大きなきっかけです。
そこで、「自分自身で、お客様の力になれる柔軟な金融サービスを提供したい」と考え、今から約30年前にユニバーサルコーポレーションを設立しました。
創業時は社員数もごく僅かで手探りの状態でしたが、この理念だけはぶれずに守り続けています。

野原:
創業時に掲げた私のビジョンは、「不動産という眠れる資産を有効活用して、お客様の資金ニーズに“最後の砦”として応えること」でした。
銀行から断られた方、複数の借入れを抱えて金利負担が重くなっている方、急な資金需要があるのに時間がない方——そういった課題を抱えるお客様一人ひとりに対して、柔軟に解決策を提供できる金融会社でありたいと考えたんです。
具体的には、「低金利で安心して利用でき、相談しやすい不動産担保ローン」を提供することが使命だと思いました。
当時の貸金業界というと高金利で強引な取り立てというイメージを持たれがちでしたが、そうではなくお客様の立場に立って寄り添い、長期的にお付き合いできるパートナーになりたいと考えました。
社名を「ユニバーサルコーポレーション(Universal Corporation)」と名付けたのも、幅広い(すべての人のための)お客様のニーズに応えるという意味を込めていたんです。
「困ったときはユニバーサルに相談しよう」と思ってもらえる存在になること——これが創業時からの一貫したミッションですね。
また、不動産担保ローン業界自体の健全化にも貢献したいという気持ちもありました。
法改正で金利の上限が引き下げられ業界再編が進む中で、信頼できるノンバンクとしてお客様に安心を提供したい。
そのために情報開示をきちんと行い、契約内容も明確にして、「正直で誠実な金融サービス」を追求しようと心に決めました。

野原:
会社の歴史を振り返ると、いくつか大きな転機がありました。
まず創業当初は知名度もなく、お客様を一人ずつ開拓していく時期でした。
私を含め少人数の体制で、広告もほとんどせず、紹介や口コミでなんとか案件を増やしていったんです。
そんな中、お客様から「助かったよ」「野原さんに相談して良かった」という言葉をいただき、それがまた次のお客様の紹介につながっていくという好循環が生まれ始めました。
「誠実に対応していれば信頼は広がる」と実感できた最初の転機ですね。
直近では、2020年前後のコロナ禍が一つの転機でした。
コロナ禍で資金繰りが急に厳しくなった方々からの相談が増え、迅速な融資や既存ローンの条件変更などに奔走しました。
同時に非対面での相談や手続きのニーズが高まり、当社でもオンライン相談や電子契約の導入などデジタルトランスフォーメーションを進めるきっかけになりました。
このように、社会や市場環境の変化に合わせて柔軟に対応しながら少しずつ成長を積み重ねてきたのが当社の歩みです。
今振り返ると地道な歩みではありますが、「お客様の役に立つ」という創業時の思いだけはぶれることなくここまで来られたと感じています。
ユニバーサルコーポレーションの商品特徴

野原:
当社ではお客様のニーズに合わせ、様々な不動産担保ローン商品をご用意しています。
大きく分けると、個人のお客様向けと法人・事業主様向けのプランがあります。
例えば、個人向けには「フリープランMAX」という商品があり、ご自宅などの不動産を担保に生活資金やおまとめ資金を融資するものです。
一方、法人・事業主様向けには「ビジネスプラン」という事業資金用のローンや、不動産業者様向けに仕入れ資金をサポートする「ビジネスエステートプラン」などがあります。
また、不動産を売却するまでのつなぎ資金をお貸しする「アシストプラン」や、既存の借入れを有利な条件で借り換えるための「チェンジプラン」なども提供しています。
お客様が個人であれ法人であれ、「不動産をお持ちで資金調達をしたい」というニーズに幅広く応えられるラインナップになっているかと思います。

野原:
はい、おっしゃる通りで、不動産担保ローンではまず担保となる不動産の評価が重要です。
当社ではまずお客様からご相談を受けた際、その不動産の基本的な評価額を迅速にはじき出します。
具体的には、所在地や広さ・築年数などの基本情報を教えていただければ、当社独自のデータベースや不動産市場の取引事例を基に概算評価額を算出します。
担当者は不動産評価の経験豊富なスタッフばかりですし、必要に応じて提携している不動産鑑定士や地元の不動産業者から最新の市況感を得ることもあります。
早ければご相談から数時間以内に融資可能かどうかの目安をご提示できるのが強みです。
当社は小さな組織ですので、審査部門から私への稟議がスムーズで、場合によっては担当者が直接私に稟議書を持ってきて「この案件OKですか?」と即日相談してくることもあります。
大手金融機関のように審査委員会を開いて…といった階層的プロセスがない分、スピードに直結していると思います。
必要書類が揃った案件であれば、最短3時間程度で社内審査が完了し、その後の契約手続きさえ整えば即日融資実行も十分可能です。
過去には朝ご相談を受けて夕方には契約・融資金振込まで完了した例もありますよ(これはかなりレアケースですが…笑)。
お振込み自体はオンラインで手続きしますので、審査承認後は最短10分ほどでお客様の口座に資金をお届けすることもできます。
このスピード感は他社にはなかなか真似できない差別化ポイントだと思っています。
もちろん、速さだけでなく正確さと慎重さも忘れてはいけませんので、リスク管理は万全にしつつ、お急ぎのお客様には最速で応える——このバランスを大事にしています。

野原:
金利につきましては、ローンの種類やお客様のご状況によって異なりますが、年利4.0%から15.0%程度の範囲で設定させていただいています。
幅があるのは、担保の内容やご融資金額、期間、ならびにお客様の与信状況によって個別に決定するためです。
例えば、十分な担保余力がありリスクの低い案件であれば低めの金利でご提供できますし、担保価値ギリギリまで融資を希望されるようなハイリスク案件の場合は上限に近い金利設定になることもあります。
それでも法定金利の範囲内できちんと収まるようにしていますし、平均的には8~10%台の金利でご利用になるお客様が多い印象ですね。
手数料につきましては、基本的に融資事務手数料をいただいておりますが、これは融資金額の○%といった形で契約時に一度だけ頂戴するものです。
その他には担保設定のための登記費用や印紙代など実費が発生しますが、これはお客様にご負担いただいています。
ただし審査の過程で費用が発生することはありません。
ご相談や仮審査は無料ですし、万が一審査の結果ご融資できなかった場合に手数料を請求することもございませんので、その点は安心してご相談いただければと思います。
まとめますと、「必要なときに必要なだけ借り、状況が良くなったら早期返済もしやすい」ような柔軟で公正な条件設定を心掛けています。
金利・手数料面でもお客様に納得してご利用いただけるよう、契約前にはしっかり丁寧にご説明するようにしています。

野原:
当社の強みは大きく分けて「スピード」「柔軟性」「融資後のサポート」の三点だと考えています。
スピードに関しては先ほど申し上げたように、相談を受けてから融資実行までの迅速さには自負があります。
これまでには「急ぎで資金が必要だけれど銀行に断られた」というお客様に最短融資で応え、大変感謝されたこともありました。
柔軟性という点では、たとえば担保物件について銀行だと敬遠されがちな古い木造住宅や再建築不可物件でも、当社なら積極的に評価して融資につなげたケースがあります。
また、お客様の状況に応じて返済プランを柔軟に見直すなど、画一的ではなくオーダーメイドで対応しています。
融資後もお困りのことがあればいつでも相談に乗り、長いお付き合いを大切にしています。
市場動向とビジネス環境

野原:
現在の不動産担保ローン市場ですが、いくつか特徴があると思います。
一つは長期的な低金利環境から徐々に転換しつつあることですね。
日本銀行の金融政策などで長らく低金利が続いてきましたが、将来的な金利上昇も見据え、より慎重な審査と適切な利率設定が求められています。
また、不動産市場では都市部の価格上昇が続く一方、地方では伸び悩む地域もあります。
そこで、担保価値を見極めるため、地域ごとの市場動向には注視しています。
市場は徐々に健全化していますが、今後も金利や不動産価格の変動リスクを注視していきたいと思っています。

野原:
コロナ禍の前後で、お客様のニーズや行動には変化があったと思います。
例えばコロナ禍では、事業者の方が一時的に資金繰り悪化に陥ったり、個人の方でも収入が減って緊急の資金が必要になったりといったケースが増えました。
その際に、不動産担保ローンでピンチを乗り切りたいという相談が実際増えたんです。
直近ではコロナが落ち着きましたが、「もしもの備えに、不動産を活用して資金枠を確保しておきたい」という意識を持つお客様も増えているように感じます。
また、DXの流れに関して言えば、お客様とのやり取りもデジタル化が進みました。
当社でもオンラインでの相談受付や、必要書類のオンライン提出ができる仕組みを導入しています。
以前は対面での面談が主流でしたが、今ではZoom等で全国どこからでも相談が可能になりました。
お客様の手間が減り、当社としてもサービス提供の幅が広がりましたね。
しかし、デジタル化しても「顔が見える信頼関係」は大事にしたいので、必要に応じて現地に赴くなどアナログな部分も疎かにしないよう心がけています。

野原:
当社は規模こそ大きくありませんが、不動産担保ローン専門の会社として一定の信頼を得られたのではないかと感じています。
今後も初心を忘れず、顧客満足度の向上が第一だと考えています。
お一人おひとりにご満足いただければ、お客様は増えていくものだと感じています。
今後の課題ですが、情報発信にも力を入れていきたいですね。
ホームページの充実やセミナー参加、そして、今回のような取材も本当にありがたいと感じています。
おかげさまでお取引先やお客様からのご紹介で新たなご縁が広がっていますので、この信頼の輪をさらに広げながら、必要とされる場所には積極的に足を運んでシェアを伸ばしていきたいと思っています。
リスク管理とコンプライアンス

野原:
担保評価については、社内の専門スタッフが中心となって詳細に行っています。
物件ごとに現地へ訪問し、土地の形状や周辺環境、建物の状態などを自分たちの目で確認します。
また、固定資産税評価額や市場相場などのデータも参考に総合的に担保価値を判断します。
万一借り手の方が返済できなくなった場合でも担保処分で債権を回収できるかを見極めますが、同時にお客様が安心できる適正な融資額に留めるよう、そのバランスに細心の注意を払っています。

野原:
お客様の返済能力についても審査の重要なポイントです。
個人のお客様であれば、現在の収支状況や他の借入状況を総合的に判断します。
事業者の方であれば、決算書や事業計画などを拝見して事業の健全性や将来性を見極めます。
ただ、数字だけでなく直接お話を伺う面談も重視しており、数字には表れない部分も把握するようにしています。

野原:
ご心配はもっともだと思います。
ただ、当社ではお客様が返済ができなくなったからと言って、直ちに担保の不動産を取り上げるようなことはいたしません。
私どもはお客様のことを第一に考え、極力そうした事態は避けたいと考えています。
ですから、もし返済が難しくなりそうなときはまずは遠慮なくご相談いただきたいんです。
決して「滞納=即競売」ではありませんので、ご安心ください。
まずは状況を詳しくお伺いして、解決策を一緒に考えるよう努めています。
例えば一時的に返済が難しくなった場合は、返済スケジュールの見直しを行い、月々のご負担を減らすお手伝いをすることもあります。
それでも厳しい場合は、最終的には担保不動産の売却による返済も選択肢にはなりますが、できればそうした措置は避けたいというのが本音です。
スタッフにも「お客様と連絡が取れている限り、最後まであきらめるな」と常に伝えています。
しかし残念ながら、全くご連絡が取れない状況になってしまうケースもごく稀にあります。
例えば返済が滞ったまま音信不通になってしまったり、こちらの呼びかけにも応じていただけない場合です。
そうなりますと、私どもとしてもやむを得ず法的な措置を検討せざるを得なくなります。
そこで、繰り返しになりますが、返済が苦しくなったときほど「まず連絡・相談」してほしいというのが私からのお願いです。
抱え込んでしまうと状況は悪化するばかりですから…。
私たちは金融のプロとして、何かしら解決策を一緒に見出す自信があります。
お客様の大切な不動産をいきなり差し押さえるようなことは決していたしませんので、そこはどうかご安心いただいて、困ったときこそ頼っていただきたいと思います。

野原:
コンプライアンスと内部統制は、金融業において生命線と言えるほど重要です。
当社は貸金業者として行政の監督下にあり、また日本貸金業協会の会員として業界ルールも遵守しています。
社内では定期的にコンプライアンス研修を実施し、社員全員が最新の法律知識と高い倫理観を持てるよう努めています。
内部監査体制も敷き、融資審査や契約手続きを二重チェックで管理しています。
さらに、反社会的勢力の排除や個人情報保護など当然守るべき事項についても基本方針を定め、全社員に周知徹底しています。
規模は小さくとも、お客様の大切な資産と情報をお預かりする以上、大手金融機関と同等以上の慎重さで健全な経営を続けていきたいと考えています。
社長からのメッセージ

野原:
分かりました。まずは、ここまで話を聞いていただきありがとうございます。
もし皆様の中で、資金繰りのことで悩んでいる方、所有不動産の有効活用を検討している方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
私はこの業界に37年おりますので、その経験から申し上げますと、お金の悩みというのは「大体のことは何かしら解決策が見つかる」と思っています。
もちろん、全てがうまくいくとは限りませんが、適切な手段を取れば状況を改善できるケースは本当に多いんです。
当社は常にお客様に寄り添った対応を心掛けています。
どんな小さな不安や疑問でも真摯に受け止め、一緒にベストな方法を考えます。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」ということも、遠慮せずに聞いてみて下さい。
取引先の皆様へも一言申し上げます。
当社は規模こそ小さいですが、その分フットワーク軽くやらせていただいております。
不動産会社様、士業(税理士・弁護士など)様で、お客様の資金ニーズにお困りのケースがありましたら、ぜひ一度当社までご相談・ご紹介ください。
「断られた案件を通す」ことや「出口戦略を一緒に考える」ことには自信がありますので、きっとお役に立てると思います。
皆様とwin-winの関係で協力し合いながら、不動産市場を盛り上げていければと考えております。
最後になりますが、何より健康第一でいきましょう。
これは実は日頃から私がスタッフにも口を酸っぱくして言っていることなんです(笑)
スタッフにもお客様にも「体が資本」ですよと伝えたいです。

野原:
はい、実は私は大のオートバイ好きなんです。
オンロードのツーリングもしますが、特にここ10年ほどハマっているのがモトクロスですね。
休日には郊外のオフロードコースに出かけて行って、コースを疾走しています。
関東近郊ですと埼玉県にある「ウエストポイント」というモトクロスコースによく行きます。
朝早くバイクを車に積んで出発し、一日中走り回って泥だらけになって帰ってくるという感じですね。
コースを走っている間は仕事のこともローンのことも一切頭から消えますから(笑)。
体力的には結構ハードなんですが、不思議と疲れより充実感の方が勝るんです。
家族からは「もういい歳なんだからケガだけはしないでね」と呆れ半分に心配されています。
でも、趣味があるおかげで心身ともに健康でいられると思っています。
スピードを出してジャンプ台を飛ぶときなんて、「うおー、俺は自由だー!」って心の中で叫んでますよ(照れ笑い)。

野原:
ははは、お恥ずかしい話ですが本当です。
あのシャリシャリした食感とさっぱりした甘さがたまらないんですよね。
特にソーダ味が定番にして至高です!あの水色のやつですね。
実は会社の事務所の冷凍庫にもガリガリ君をストックしてありまして、スタッフと一緒に食べる事もあります。
お客様にも夏場に来社された方にはお出ししたことがありますよ。
「融資の相談に来たらアイスが出てきた」ってちょっと驚かれましたが和んでいただけました(笑)


インタビューを通じて、野原社長の人柄とユニバーサルコーポレーションの温かな社風がひしひしと伝わってきました。
長年培った金融の専門知識と「お客様の力になりたい」という情熱を併せ持つ野原社長なら、初めて不動産担保ローンを利用する方でも安心して相談できるのではないでしょうか。
実直で頼りがいがありつつ、バイクやガリガリ君を愛する親しみやすい一面も見せる野原社長は、まさに“頼れる街の金融マン”。
不動産を活用した資金調達を検討中の方は、ぜひユニバーサルコーポレーションに問い合わせてみてください。
親身に話を聞いて最適な解決策を考えてくれるはずです。

近々、突撃取材第二弾をお届けしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
PROFILE
株式会社ユニバーサルコーポレーション
代表取締役 野原 聡直
金融業界での実務と経験を活かし、1996年に株式会社ユニバーサルコーポレーションを設立。宅地建物取引業の資格も有しており、不動産業界でも幅広く活躍している。
