不動産担保ローンの活用事例は、日本全国の様々な地域で見られます。
都市部と地方では不動産の評価額や金融機関の対応に違いがあるものの、それぞれの地域事情に合わせて上手に資金調達に成功した例があります。
都市部(東京都)の事例
都内でIT関連企業を経営する斎藤さん(仮名45歳男性)は、急成長する事業の運転資金として1億円規模の融資を必要としていました。
都内の不動産は評価額が高いため、斎藤さんは会社名義で所有していたオフィスビルを担保に入れることにしました。
銀行からの借入も検討しましたが、審査に時間がかかり資金繰りに間に合わない可能性がありました。

不動産担保ローン専門会社は不動産の評価ノウハウが豊富で、持ち物件の価値を最大限に見積もってくれる場合があります。
斎藤さんの場合、融資までのスピードも速く、希望額をタイムリーに確保できたことで事業チャンスを逃さずに済みました。
「東京という土地の価値をフルに生かせました」と斎藤さんは語ります。
地方(北海道)の事例
北海道で農業を営む森さん(仮名50代男性)は、農地の拡大と機械設備の導入資金として、自宅兼農家と農地を担保に融資を受けました。
地方では都市部ほど不動産評価額が高くないため、十分な資金を借りられるか不安がありました。
実際、森さんが地元の信用金庫に相談した際は「エリア外の不動産は取り扱えない」と断られてしまいました。
しかし諦めずに全国展開している不動産担保ローン会社に問い合わせたところ、「遠隔地でも現地調査を行い対応可能」との回答を得ます。

融資金で新しいトラクターを購入し農地も増やせたことで、生産高が飛躍的にアップし収入増加につながりました。
「地方だからといって尻込みせず相談して良かったです。親身になってくれる金融機関が見つかりました」と森さんは言います。

それぞれの地域で事情は異なりますが、不動産担保ローンという手段自体は全国どこでも利用可能です。
ポイントは、その地域の不動産市況や金融機関の特性を踏まえて動くことです。
都市部では複数の金融機関の評価を比較したり、地方では広域対応のローン会社に当たってみるなど、工夫次第で道は開けるでしょう。
