「山口県内で不動産を担保にお金を借りたいけど、どこに相談すれば良いのだろう?」──そんなモヤモヤした悩みを抱えていませんか。
実のところ、山口県内には頼れる地元金融機関から柔軟なノンバンクまで、選択肢がいくつも存在します。

頼もしい地元銀行・山口銀行
山口県で真っ先に名前が挙がるのが、地元の雄「山口銀行」です。
下関市竹崎町の本店は風格があり、地域経済を支えてきた歴史を感じます。
銀行だけあって金利は低めで、条件が良ければ年数%台前半で借りられる場合もあります。

不動産を担保にすれば無担保ローンより有利な金利が提示されることも多く、さすがは預金で資金を集める銀行の強みでしょう。
一方で、銀行ならではの審査のきめ細かさも覚悟が必要です。
「担保評価はどれくらい?収入は安定しているか?」とじっくりチェックされるでしょう。
山口銀行の場合、たとえば高齢者向けのリバースモーゲージ型ローンでは担保不動産評価額の50~60%程度を上限に融資枠が設定されています。
これは裏を返せば、評価額2,000万円のご自宅なら最大で約1,000万~1,200万円まで借入可能というイメージです。
もちろん商品によって条件は異なりますが、銀行は無理のない範囲で慎重に融資額を見極めてくれるのです。
とはいえ、銀行審査には時間がかかることもあります。
急いで資金が必要なとき、山口銀行でソワソワ結果を待った経験がある方もいるでしょう。
それでも地元の山口銀行は最後まで丁寧に向き合ってくれ、結果的に低金利で融資が実行できる場合もあります。

驚きの高額融資も!積極的な西京銀行
次にご紹介したいのが、周南市に本店を置く「西京銀行」です。
その融資姿勢は攻めの姿勢と言われ、業界では「西のスルガ銀行」と称されるほどの積極ぶりです。
実際、私が金融業界にいたころも「西京さんは随分チャレンジングねぇ」と話題に上ったものです。
昨年度には積極融資が奏功して過去最高益を叩き出したとの報道もあり、その勢いにはびっくりさせられます。

例えば、医師・士業・経営者など年収1,000万円超の富裕層を主な対象とし、融資上限額は最大で10億円にも及びます。
金利も年1.59%~2.95%程度と、不動産投資ローンとしては極めて低水準です。
自己資金も2割程度あればOKで、場合によっては物件価格の80~90%もの高額融資が可能になる仕組みです。
「築古物件でもどーんと長期融資をしてくれる」と不動産業者の間で評判になり、関西の京阪神エリアや関東16号線内側の物件にも対応するなど、地元の枠に収まらない活躍ぶりを見せています。

西京銀行の場合、投資家が直接申し込むのではなく、提携不動産会社経由でのみ受付するのが基本です。
ハードルは高いですが、「山口県にもこんな大胆な融資をする銀行があるんだ!」と私は最初知ったとき胸が高鳴りました。
もしあなたが高額所得者で不動産投資を計画しているなら、西京銀行という選択肢はキラリと光る存在になるでしょう。

親身な対応が嬉しい信用金庫
山口県内でほっとする相談先として忘れてはならないのが、地元の信用金庫です。
例えば「萩山口信用金庫」は萩市や山口市で地域密着の金融サービスを展開し、住宅ローンやマイカーローンからブライダル資金まで多彩な個人向け融資メニューを用意しています。
銀行ほど商品ラインナップは多くなくても、「困ったときはお互い様」という土地柄もあってか、相談しやすさは抜群です。

では信用金庫で借りるメリットは何でしょうか。
まず、金利面では銀行並みに低めに設定されることが多いです。
都市銀行や地銀ほど資金量が大きくなくとも、信用金庫は地域預金者から預かったお金をもとに融資しますから、やはり数%台~10%未満程度が一般的です。
実際、信用金庫の不動産担保ローン金利は概ね2~8%前後に収まるケースが多いと言われています。
次に、審査や手続きの柔軟さがあります。
「この用途なら保証協会の制度を使えますよ」などと提案してくれることもあり、公的制度と不動産担保を組み合わせて有利な条件を引き出すことも可能です。
一方で留意点として、信用金庫は営業エリアが限定されています。
萩山口信用金庫なら山口県内の特定エリア、東山口信用金庫なら周南~岩国エリアといった具合に、自分の地元のしんきんでないと基本は利用できません。
とはいえ、あなたが山口県に在住であれば県内の信用金庫はいずれも対象地域です。

困ったときの頼れるノンバンク
銀行や信用金庫は金利の低さが魅力ですが、審査に時間がかかったり、場合によっては断られることもあります。
それでは「銀行で断られたら終わり?」というと、そんなことはありません。
山口県内には、銀行以外の貸金業者=ノンバンクも営業しています。
こうした業者は預金業務を持たず融資専門で、いわゆる地元の消費者金融(街金)も含まれます。

「銀行等はちょっと敷居が高いな…」という方にとって、ノンバンクの存在は心強い味方と言えるでしょう。
例えば、周南市に拠点を置く「株式会社三和」は、地域の頼れる消費者金融です。
公式サイトを見るとフリーローン(少額融資)の案内と並んで「不動産担保ローン」の文字が目に入ります。
詳細な金利条件は公表されていませんが、「低金利が特徴」と明記されている以上、おそらく無担保よりかなり抑えた利率で相談に乗ってくれるでしょう。
さて、ノンバンクを利用する際に注意したいのは金利と信頼性です。
前述の通り、ノンバンクの金利は銀行より高めになりがちです。

それでも、不動産を担保に入れることで無担保ローンよりは金利が低く抑えられる傾向があります。
例えば同じノンバンクでも、不動産担保ローンならカードローンより有利な条件が出ることが多いのです。
私の経験上、「それなら返せそうだ」と思える返済計画を組めるかどうか、ここを一番に検討すると良いでしょう。
加えて、ネット上には玉石混交の情報が飛び交っています。
「審査なしで即日融資!」などと謳う怪しい業者にはくれぐれもご用心ください。
正規の貸金業者であれば必ず都道府県知事または財務局への登録があり、公式サイト等で登録番号を表示しています。
聞いたことがない会社の場合は、金融庁の検索サービス等で登録の有無を確認するのがおすすめです。
チェック 山口県貸金業登録業者一覧
チェック 金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」
万一無登録の闇金業者に引っかかってしまうと、法外な金利や取り立てで人生を狂わされかねません。
