質問1
不動産担保ローンを借りると信用情報に何か影響がありますか?
回答

不動産担保ローンも一つのローン契約ですから、契約内容や借入残高、支払状況などが信用情報機関に登録されます。
他のクレジットやローンと同様です。
したがって、新しくローンを申し込めばその照会記録が信用情報に残りますし、契約すれば借入残高が記録されます。
これはネガティブなものではなく、「○○会社から○万円の借入がある」と情報が載るだけです。
むしろ毎月遅れなく返済していけば、あなたの信用履歴に良い実績が積み重なることになります。
注意点としては、他のローン審査に影響する可能性です。
信用情報には不動産担保ローンの残高や毎月の返済額も記録されます。
他社があなたに新たな融資を検討する際、「すでに○万円の返済負担がある」と判断材料にします。
年収に対する総借入額や返済比率を見て、「これ以上貸すと返せないのでは」と判断されることはありえます。

質問2
ローンを延滞・滞納したら信用情報はどうなりますか?
回答

具体的には、2~3ヶ月以上の延滞で「異動(事故情報)あり」と記録され、いわゆるブラックリストに載った状態になります。
不動産担保ローンだから特別に大丈夫、ということはありません。
銀行ローンでもノンバンクでも、一定期間の滞納で金融事故情報が登録されます。
一度ブラック情報が載ると、少なくとも5年間は記録が残るのが一般的です。
その間、新規の借入やクレジットカードの発行はほぼできなくなり、住宅ローンを組むことも難しいです。
いわゆる「クレジットヒストリーにキズがつく」状態で、金融信用取引上の制裁期間と思ってください。
5年経てば情報は消えます(自己破産など法的整理の場合は最長10年)が、それまでは不便を強いられます。
なお、「任意売却をするとブラックになるか?」という質問がよくあります。
これについては、任意売却そのものは信用情報上の事故ではありません。
しかし任意売却に至る状況では大抵延滞が発生していますので、結果的にブラックになるというのが正しい理解です。
「任意売却したからブラック」というより「延滞したからブラック」です。
任意売却しようがしまいが、3ヶ月延滞すれば事故情報は載ります。

質問3
万一返済不能になって自己破産したら、信用情報はどうなりますか?
回答

官報情報として破産者リストが信用機関に共有されるためです。
登録期間は最長10年程度と言われています。
自己破産後は新規借入は非常に困難になります。

質問4
「不動産担保ローンなら信用情報は関係ない」と聞いたのですが本当ですか?
回答

確かに総量規制(年収の3分の1制限)は不動産担保ローンには適用されません。
そのため「収入の割に大きな額でも借りられる」利点はあります。
しかしだからといって信用情報を無視して貸してくれるわけではありません。
貸金業法には総量規制の例外として不動産担保ローンがありますが、貸し手は返済能力を調査する義務があるため、信用情報の照会も当然行われます。
過去に金融事故があれば審査で不利になるのは避けられません。
「不動産あるから信用はどうでも良いでしょ」というほど甘くはないのです。
一部、信用情報に問題があっても担保の価値次第で貸すノンバンクも存在します。
また「審査なし」「ブラックOK」をうたう悪徳業者も世の中にはいます。
しかし、まともな金融機関であれば審査なしなど有り得ませんし、仮にブラックの人に貸す場合でもそれなりの高金利や厳しい条件を課してきます。
そのような貸付は多くの場合、借り手にとってもかなり危険です。

質問5
ローンを完済したら信用情報はきれいになりますか?
回答

完済後5年程度はその契約情報が保存されますが、「完済」と記録されることでむしろ信用度は上がります。
延滞なく完済した履歴はポジティブな評価につながりますので安心してください。

質問6
不動産担保ローン契約時に保証人は不要だったので、信用情報にも影響しないと聞きました。
回答

保証人不要というのは「担保があるので保証人を立てなくても貸します」という商品特性です。
実際、担保ローンは保証人無しOKのものが多いです。
しかし保証人がいようといまいと契約事実は信用情報に登録されます。
仮にあなたが延滞すればその情報も載ります。
保証人を付けなかったことで保証人の信用情報に影響が及ばないメリットはあります。
保証人がいると、その人の信用情報にも「〇〇さんの保証人になっている」という情報が載ります。

まとめ
不動産担保ローンだから特別ということはなく、信用情報の扱いは他のローンと同じです。
しっかり返せば信用に傷は付かず、滞ればブラックになります。
担保があるぶん若干審査が通りやすいケースはありますが、それでも延滞すれば5年はローンもクレカも組めないと心得ておきましょう。