福岡県で実家の家屋と土地を相続した鈴木さん(仮名60歳女性)の場合
父親の遺産として古い実家を受け継いだものの、活用せず空き家のままになっていました。
鈴木さん自身は別の場所に自宅があり、この実家をどうするか悩んでいたところ、同時に長男の起業資金を援助してほしいと相談されます。
まとまった現金が必要ですが、実家を売却せずになんとか資金を捻出できないかと考え、不動産担保ローンに目を付けました。
鈴木さんはまず兄弟と相談し、実家の処遇について合意を得ました。

こうすることで、妹は実家売却による取り分と同等の金銭を得て、鈴木さんは実家の単独所有者となりました。
そして、残りの借入金を長男の事業資金に充当します。
担保評価は十分に高く、希望額の融資を確保できたため、長男も無事に起業をスタートさせることができました。

実家は将来リフォームして自分たち夫婦が戻る計画もあり、売らずに済んで本当に良かったと感じています。
「相続した不動産を手放さずに資金を作れたので、父の家を守りながら家族の夢を応援できました」と鈴木さんは話します。
また、相続不動産の活用法としては他にも選択肢があります。
例えば、相続で共有名義になった不動産について、自分の持分のみを担保に資金調達することも可能です。

実際に「相続で共有状態の不動産から事業資金を調達した例」も報告されており、柔軟な資金調達の手段として注目されています。
このように、相続した不動産は使い道がなくても 「担保」という形で価値を引き出し、必要な資金に変えることができます。
売却すれば現金化できますが、不動産担保ローンを使えば資金を得つつ不動産も手元に残せるため、将来の選択肢を維持できるのが大きなメリットです。
